腸内フローラが作る「エクオール」の驚異のアンチエイジング効果

腸内フローラに生息しているエクオール産生菌が作り出す「エクオール」という成分が、驚異的なアンチエイジング効果が期待できると、最近話題になっています。

年齢とともに、目尻のシワや、お肌のたるみなどに悩む方は多いと思いますが、それが腸内フローラを改善することで解消されるとすれば、とても喜ばしいことではないでしょうか。

今回は、そんな「エクオール」について、医師や管理栄養士による研究結果や出版物(書籍)などをもとに、まとめてみました。

お役に立てれば幸いです。

腸内フローラとは

私たちの腸内には、乳酸菌やビフィズス菌をはじめ多くの腸内細菌が生息していて、その数、なんと100種類、個数にすると100兆個以上の腸内細菌がすんでいるとも考えられています。

それらの腸内細菌は、体に良い働きをする「善玉菌」、悪い働きをする「悪玉菌」、どっちつかずの「日和見菌」という3つのグループに分けられます。

そして、それぞれが、青い花、赤い花、黄色い花という感じで、まるでお花畑(フローラ)のように腸内で生きている姿から、その生態系が「腸内フローラ」と呼ばれています。

エクオールという成分が注目されている理由

「腸内フローラ 解明!驚異の細菌パワー」という番組がNHKで放送されて以来、「腸内フローラ」とともに「エクオール」も大注目されるようになりました。

なぜ、ここまで注目されているかというと、藤田保健衛生大学教授の松永佳世子先生の「腸内細菌が作るエクオールが女性の肌にどのような影響を与えるか」を調査した実験が、番組や書籍などで紹介されたことが大きな要因でしょう。

エクオールが肌を若返らせ「目尻の小じわ」を浅くした

実験では、50代から60代の女性およそ90人を、エクオールが入った錠剤を飲む人と飲まない人に分け、3か月間、目尻のシワを追跡しました。

すると、エクオールを飲まなかった人はだんだんシワが深くなっていったのに対し、飲んだ人は、シワが浅くなっていったのです。

(出典:「腸内フローラ10の真実」NHKスペシャル取材班:著)

目尻のシワの原因は、大きく分けて「乾燥によるシワ」「表情の癖によるシワ(笑いジワなど)」「加齢によるシワ」の3種類がありますが、加齢によるシワは、コラーゲンの減少や劣化が原因で起こります。

コラーゲンは、体の中で、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)が作っているので、加齢によるエストロゲンの減少とともに、コラーゲンも減少して、シワが増えてしまうのですね。

実は、エクオールは、女性ホルモンのエストロゲンによく似た働きをします。

だから、目尻の小じわに効果が期待でき、そのような実験結果も出ているのです。

エクオール以外にも、エストロゲンに似た働きをする成分として「大豆イソフラボン」が知られていますが、実はエクオールは大豆イソフラボンの仲間でもあります。

ただ、イソフラボンのように大豆に含まれるのではなく、エクオールは、大豆の中に含まれるイソフラボンを、腸内フローラの中の腸内細菌が変化させることで作られるのです。

なお、イソフラボンをもとに腸内細菌が変化させて作り出した「エクオール」は、イソフラボンよりも高い効果を持つことがわかってきたため、「スーパーイソフラボン」と呼ばれたりもします。

腸内フローラを改善してエクオールを作りやすくする食材

エクオールは、腸内細菌がイソフラボンを変化させることで作られるので、大豆や大豆製品をしっかりと食生活に取り入れることで増やしていくことができます。

豆腐、油揚げ、味噌、きな粉と、イソフラボンが含まれる食品は様々ですが、中でも「納豆」はイソフラボンが多く含まれます。

また、納豆には、腸内フローラを改善する乳酸菌を増やすための水溶性食物繊維も含まれているので、乳酸菌を含んだキムチとあわせて食べると、より効果的に腸内環境を整えることができます。

ちなみに、イソフラボンには、美容に関する効果以外にも、女性ホルモンのバランスを調整して、更年期障害、骨粗しょう症の予防、冷え性の改善などにも効果があると言われています。

エクオールを作れる人、作れない人がいる!?

腸内フローラの中のエクオール産生菌と呼ばれる腸内細菌が、食べたイソフラボンからエクオールを作ってくれるのですが、実は、このエクオール産生菌が腸内にいない人もいます。

残念なことに、腸内に「エクオール産生菌」がいない場合、納豆などの大豆製品を食べても、イソフラボンはイソフラボンのまま吸収されます。(つまり、スーパーイソフラボンと呼ばれるエクオールには変化しない)

なんと、腸内にエクオール産生菌が存在しないため「エクオールを作れない人」は、2人に1人しかいないと言われています。

ちなみに、エクオールを作れる人の割合の研究が様々な機関で行われていて、その報告によると、日本人は全体の5割から6割の人がエクオールを作れるのに対して、欧米人は2割から3割の人しかエクオールを作れないという結果が出ているそうです。

なぜ、日本人と欧米人で違いが出るかというと、それは「大豆や大豆製品を食べる習慣があるかどうか」が要因だと言われています。

そのため、中国、韓国など、日本と同じように大豆をよく食べる食習慣の人たちは、エクオールを作れる人の割合が多いようです。

若い人ほどエクオールを作れない人が多いのは、なぜか?

株式会社ヘルスケアシステムズの調査によると、エクオールをつくれる人の割合は、40歳以上でみるとほぼ半分なのに対し、30歳未満の若い世代では4人に1人しか作れていないという結果が報告されています。

その原因はまだ明らかにはされてませんが、ひとつの要因として「食生活の変化」ではないかと考えられています。

他にも、株式会社ヘルスケアシステムズの調査では「毎日の食事でどれくらい大豆を食べているか」という調査も行っており、その結果、あまり食べない人は24%、ほとんど毎日食べている人は50%。大豆を食べる頻度でエクオールを作れる人の割合は2倍も違うことがわかっています。




自分の腸内フローラがエクオールを作れるかどうかを調べる方法

アンチエイジング効果があり、目尻のシワも改善する働きのある「エクオール」

自分が、それを作れる腸内フローラなのか、そうでないのか、気になる人は多いと思います。

そういった方向けに、「自分がエクオールを作れるかどうか」を自宅で簡単に調べることができる「ソイチェック」という商品がAmazonで販売されています。

ちなみに、「世界ふしぎ発見」というテレビ番組でも使用されたようです。


エクオール検査「ソイチェック」


もし、自分がエクオールを作れない体だったとしても・・・

エクオール検査を行い、自分の腸内フローラの中に「エクオール産生菌」がいないということがわかっても、あきらめる必要はありません。

大塚製薬が行った臨床試験では、エクオール産生菌がいない日本人女性に対して「エクオールを摂取」することで目尻のシワの改善などが確認されたという調査報告が出ています。

大塚製薬では、閉経後10年未満の日本人女性(エクオール非生産者)を対象に臨床試験を実施。エクオールの摂取により、ホットフラッシュの頻度や肩こりの程度の軽減、骨代謝や目尻のシワの改善などが確認されたという。
(出典:日経ヘルス2015年2月号)

エクオールの摂取。

つまり、腸内フローラでエクオールを作れなくても、体の外からサプリメントなどでエクオールを摂取することで、アンチエイジングや更年期症状の改善に効果が期待できるということです。

大塚製薬「エクエル」

小林製薬「発酵大豆イソフラボン エクオール」

腸内フローラが作るエクオールの効果まとめ

最後に、腸内細菌が作り出す「エクオール」という成分によって期待できる効果をまとめておきます。

加齢によるシワやたるみに効果が期待

エクオールは、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きがあるので、お肌のコラーゲンを作り、シワやたるみに効果が期待できます。

抗酸化作用によりシミや美白にも効果が期待

大豆に豊富に含まれるダイゼインと同様、抗酸化作用も高いので、シミや美白にも効果が期待できます。

更年期症状に効果が期待

現在、更年期症状とエクオールの関係については、様々な研究が行われています。

たとえば、福岡県栄養士会が更年期や閉経後の女性46人の尿中エクオール量を計測した調査では、体内のエクオール量が多い人ほど更年期症状のリスクが低かったという結果が出ていたりもします。

骨粗しょう症の改善や予防に効果が期待

加齢によるエストロゲンの減少は、骨がもろくなり骨折しやすくなる要因となります。

特に女性は、閉経後、10年で約2割、骨密度が減少すると言われています。

エクオールは、エストロゲンと似た働きをするので、こういった骨に関する悩みの解消にも効果が期待できます。

乳がんの予防にも効果が期待

エクオールは、エストロゲンと似た働きをするだけではなく、すでに体内にあるエストロゲンが異常な状態になったときに、それを抑える働きもあります。

乳がんは、過剰なエストロゲンの作用が要因とも考えられていますので、それを抑え、予防する効果が期待できます。

メタボ対策にも効果が期待

エクオールは「LDLコレステロールを減らし、動脈硬化や糖尿病のリスクを示すHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)という指標によい影響を与える」という試験結果が出ているので、メタボ対策にも効果が期待できます。

薄毛の改善にも効果が期待

毛髪が抜けるのは、アンドロゲンという物質が過剰な作用を起こすことで起こると言われていますが、エクオールにはアンドロゲンの過剰作用を抑える働きもあるので、薄毛の改善にも効果が期待できます。


以上、参考になれば幸いです。

1
腸内フローラが作る「エクオール」の驚異のアンチエイジング効果

腸内フローラに生息しているエクオール産生菌が作り出す「エクオール」という成分が、 ...

2
腸内フローラと乳酸菌について知っておきたい7つのこと

ヨーグルトやチーズ、味噌や漬物、キムチなどに含まれる乳酸菌が、腸内フローラ(腸内 ...

3
腸内フローラの改善にオリゴ糖が効果的な理由と知っておくべきポイント

腸内フローラを改善して健康や若さを保つには、オリゴ糖を食生活に取り入れるとよいと ...

4
腸内フローラの改善に役立つ食物繊維

私たちのお腹の中には、一説には数百から1000種類、数にして100兆~1000兆 ...

5
乳酸菌革命の効果を成分や口コミから検証

乳酸菌革命は、数ある乳酸菌サプリメントの中でも「乳酸菌の種類と量にこだわった」人 ...

公開日:
最終更新日:2016/05/02